Méry Laurent, Manet, Mallarmé et les autres…

Méry Laurent, Manet, Mallarmé et les autres…

Méry Laurent, Manet, Mallarmé et les autres2005年3月4日から5月9日まで、メリー・ローランの故郷、北フランスのナンシー市の市立美術館で、《メリー・ローラン、マネ、マラルメ、そのほか…》(Méry Laurent, Manet, Mallarmé et les autres…)と題した展覧会が開かれた。これはその機会に作成された冊子を翻訳したもの(PDFファイル)である。

通称メリー・ローランは本名をアンヌ=ローズ=シュザンヌ・ルヴィオ(Anne-Rose Suzanne Louviot)といい、1849年にナンシー市近くの小邑で生まれた。一度結婚するがその後離婚し、パリに出てヴァリエテ座やシャトレ劇場などで舞台に上り、その豊満な姿態で評判になった。やがてアメリカ人の歯科医エヴァンス博士に囲われ、いわゆるドゥミ・モンドとして名を馳せた。

彼女のサロンには、マネやブランシュ、ジェルヴェックスなどの画家、マラルメ、コペー、ゾラ、プルーストといった詩人や作家、さらには音楽家たちが訪れた。メリー・ローランがゾラの小説『ナナ』の主人公ナナや、プルーストの『失われた時を求めて』のオデットのモデルだったことは有名である。

メリー・ローランは、マネが彼女を描いた《秋》(L’Automne)を市立美術館に寄贈したが、2005年の展覧会はこの肖像画を中心に、彼女がインスピレーションをあたえた19世紀末の芸術家たちの華やかな世界を再現したものであった。

翻訳は以下の冊子によった。

Blandine Chavanne, Joy Newton, Sophie Harent, Michèle Leinen : Méry Laurent, Manet, Mallarmé et les autres…(ArtLys Editions, 2005.03) 17.0cm×23.6cm×0,8cm.

2023.5.1 柏倉康夫


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